植物育成ライトは何cm離す?PPFDの見方と距離別の早見表

植物育成ライトのスペック表には、「PPFD 1,064」「照度 64,500lx」のように大きな数字が並びます。
別の製品を見ると「PPFD 約550」「約34,000lx」。
数字はあるのに、どちらが自分のデスクの観葉植物に合うのか、見ただけでは決められません。

原因のひとつは、メーカーごとに測っている距離が違うことです。
クリップ式のオーム電機 TT-YG03N1A-Wは光源の直下2.5〜20cm[1]、E26電球型のBRIM COSMOは約40cm[2]で測った値を載せています。
距離が違う数字は、そのままでは比べられません。

この記事では、①スペック表の数字の意味、②測定距離をそろえて比べる方法、③デスクの観葉植物に何cm離して、どのくらいのPPFDを当てるかの目安を、出典つきで整理します。
出典のある数値と「当サイトの推定・目安」は、列や枠を分けて書き、推定には「推定」と付けています。

扱うのは、デスクや棚の上に置く小型の観葉植物です。
野菜の水耕栽培、温室、アクアリウムは扱いません。
置き場所・風・水やりはデスクの観葉植物の置き場所の記事、植物そのものの選び方はデスクに置く観葉植物の選び方にまとめています。

この記事の結論
① カタログのPPFD・照度は、測定距離がそろっていないと比べられません。OHM(クリップ式)は直下2.5〜20cm、BRIM COSMOとImpremadeは40cmで測っています[1][2][3]。
② 同じ40cmにそろえると、OHMは約12〜19μmol/m²/s(推定)、BRIM COSMOは1,064、Impremadeは702。差は約36〜85倍(推定)で、その多くは光の絞り方と測った位置の違いと考えられます。
③ 観葉植物の光の目安は、ミネソタ大学エクステンションで低光量50〜150、中光量150〜250、高光量250〜450μmol/m²/s[4]。実験では、約6.8μmol/m²/s・1日9時間でも、ポトスなど3種が191日間生育を維持しました[5]。
④ OHMクリップ式なら、低光量の植物は約9〜20cm、中光量は約5.5〜9cm(推定)。メーカー推奨は5〜10cmです[1]。集光型E26電球は、40cmでも高光量域を超えるため、約50cm以上離す計算になります(推定)。
⑤ 育成ライトをデスクライトと兼ねるのは、まぶしさと点灯時間の面で、別々のほうが無理がありません。机上は300ルクス以上が目安です[21]。
照度(lx)は人の目が感じる明るさ、PPFDは植物が光合成に使える光の量であることを示す図

スペック表に並ぶ数字を整理する

育成ライトのスペック表に出てくる数字は、おもに次の6つです。

項目 表しているもの 見るときのひとこと
PPF(μmol/s) 器具が1秒間に出す、光合成に使える光子の総数[7] 器具の総量です。植物に届く量ではありません
PPFD(μmol/m²/s) 面に届く光合成有効光子の密度(400〜700nm)[7][8] 測定距離と測った位置がセットで決まります
照度(lx) 人の目の感度に合わせて補正した明るさ[8] 光合成の量そのものではありません
色温度(K) 光の色み 白色・バランス型の光は、ほとんどの植物に向くとされています[4]
演色性(Ra) 物の色の見え方の忠実さ 人が植物を見るときの数字です
消費電力(W) 光を出すのに使うエネルギー[4] 光の強さではありません

全光束(lm)も載っていますが、これは人の目に明るく見える光の総量で、植物の育成にはあまり関係しないとされています[4]。

PPFDと照度(lx)の違い:なぜ植物にはPPFDを見るのか

植物の光合成に使われるのは、おおむね400〜700nmの光です。
この範囲の光の粒(光子)が、1秒・1平方メートルあたり何個届くかがPPFDです[8]。
一方、照度は人の目の感度に合わせて補正された明るさです[8]。
光の色の組み合わせ(スペクトル)が違えば、同じlxでもPPFDは変わります。
光源が同じなら、両者は計算で換算できます[8]。

照度しか書かれていない製品は、換算係数を掛けて目安にします。
係数は光源で変わるため、出典ごとに幅があります。

出典 係数(μmol/m²/s ÷ lx) 条件
早稲田大学ほか(論文)[5] 0.01365 白色LEDの分光分布を測って算出
Sharakshane(プレプリント)[10] 約0.015 白色LED。査読前の資料
Mars Hydro(メーカーの解説)[9] 0.0185 太陽光・フルスペクトルLED。冷白色蛍光灯は0.0135
当サイトの計算 約0.016 後述する3製品のカタログ値(PPFD÷lx)。OHM 0.0156〜0.0165、BRIM 0.0163〜0.0165、Impremade 0.0164

係数を0.0137〜0.0185の幅で見ると、500lxは約7〜9μmol/m²/sです。
論文の実験でも、約500lxが6.8μmol/m²/sとして扱われています[5]。
換算はあくまで目安にとどめ、PPFDが書かれている製品は、その数字と測定距離を優先してください。

「測定距離」が違うとカタログ値は比べられない

育成ライトのカタログ値は2.5cmや40cmなど測定距離がバラバラで、そのままでは比べられないことを示す図

まず、カタログの数字をそのまま並べます。
ここは出典のある数値だけで、当サイトの推定は入っていません。

製品・測定条件 PPFD 照度
OHM TT-YG03N1A-W(クリップ式・8.5W)直下2.5cm[1] 約550 約34,000lx
同・直下5cm[1] 約280 約17,000lx
同・直下10cm[1] 約130 約8,100lx
同・直下20cm[1] 約50 約3,200lx
BRIM COSMO 22W(E26電球型)LED素子直下40cmの中心点[2] 1,064 64,500lx
Impremade 24W(E26電球型・照射角36°)LED素子直下40cm[3] 702 42,800lx
※PPFDの単位はμmol/m²/s。OHMは100%点灯時の値です[1]。BRIMの公式サイトには、照度を65,400lxとする記載もあります[2]。測定条件はどちらも「LED素子直下40cmの中心点」で、PPFDは集光レンズ装着時の値です[14]。Impremadeは販売店ページの値で、メーカーの公式ページは確認できていません[3]。

同じOHMの製品でも、2.5cmでは約550、20cmでは約50で、約11倍違います[1]。
2.5cmの数字と40cmの数字では、条件がまるで違うということです。

距離を単純に換算できない理由

点光源なら、距離が2倍になると光は4分の1になります(逆二乗則)。ところがOHMの公式値で、距離を2倍にしたときの減り方を見ると、2.5→5cmで約1/2.0、5→10cmで約1/2.2、10→20cmで約1/2.6です[1]。4分の1にはなりません。光源が大きく見える近距離では、点光源として扱えないためです。
目安として、光源の最大寸法の約5倍より近いと、この考え方がずれるとされています[11]。
レンズ付きの電球型や、面で光るパネル型でも同様にずれます。

もうひとつ、PPFDは測った1点の値です。
実際の照射は均一ではないため、1点の数字だけでは判断できません[7]。

40cmにそろえて比べる(推定)

BRIM COSMOとImpremadeは40cmの値しかないので、OHMを40cmまで延ばして並べます。ここからは当サイトの推定です。

製品 40cmのPPFD 区分と前提
OHM TT-YG03N1A-W 約12〜19 推定。公式の20cm値(約50)を基準に、下限は逆二乗則(÷4=12.5)、上限は公式の10→20cmの減り方(÷2.6=約19)。倍々の減り方は距離とともに4に近づくと仮定し、この範囲に収まるとしました
BRIM COSMO 22W 1,064 公式値(40cm・中心点・集光レンズ装着時)[2][14]
Impremade 24W 702 販売店ページの値(40cm・照射角36°)[3]

40cmにそろえると、OHMとの差は約36〜85倍(推定)です。
ところが全光束は、OHMの約420lmに対してBRIMは約1,730lmで、約4倍にすぎません[1][2]。
差の多くは、光の総量ではなく、レンズで光を絞っているか、どの点で測ったかの違いと考えられます。
Impremadeは照射角36°なので、40cmでは直径約26cmの範囲に光が集まります(幾何計算)。

10cmにそろえる場合は、公式値があるのはOHM(約130)だけです。
集光型の2製品は近距離で推定できないため、比べられません。

比べるときの4つのルール

  1. 測定距離と、測った位置(直下の中心か)が書かれているかを見る
  2. 同じ距離の値どうしで並べる
  3. 距離の換算は「推定」として扱い、実測値と同じ重みにしない
  4. 同じ製品の複数距離の表があれば、それがいちばん信頼できる
  5. 厚生労働省「自宅等でテレワークを行う際の作業環境の整備について」(机上300ルクス以上の目安):https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000999963.pdf

距離別の早見表:デスクの観葉植物は何cmで、いくつを狙うか

まず、出典のある光量の目安を確認します。

クリップ式育成ライトのPPFDが、2.5cmで550、5cmで280、10cmで130、20cmで50と距離で下がることを示す棒グラフ
例:クリップ式育成ライト1機種のPPFD公表値(μmol/m²s・直下)。出典:オーム電機 TT-YG03N1A-W 製品仕様
区分(植物の例) PPFD(μmol/m²/s) 照度(lx、fcからの換算)
低光量(ポトス、サンスベリア、ZZ、アグラオネマなど)[4] 50〜150[4] 約540〜2,700(50〜250fc)[4][12]
中光量(モンステラ、ゴムの木、シェフレラ、ペペロミアなど)[4] 150〜250[4] 約2,700〜10,800(250〜1,000fc)[4][12]
高光量(サボテン・多肉、柑橘、ハーブなど)[4] 250〜450[4] 約10,800以上(1,000fc以上)[4][12]
実験:ポトス・パキラ・ラフィドフォラ[5] 約6.8(1日9時間)で191日間生育を維持。約20.1(18時間)で成長が速まる[5] 約500lx/約1,500lx(論文中の白色LEDでの換算)[5]
※fc(フートキャンドル)からlxへは、1fc≒10.76lxで換算した値です。

区分は資料によって違います。
イリノイ大学エクステンションは、低75fc・中150fc・高300fcを最低ラインとして示し(約810・1,600・3,230lx)、ポトスを中光量に入れています[13]。
ミネソタ大学ではポトスは低光量です[4]。
また、同じ大学の表でも、PPFDとfcは単純換算では対応しません(50〜250fc≒540〜2,700lxに前述の係数を掛けると約7〜50)。
PPFDはPPFDどうし、lxはlxどうしで見てください。

ミネソタ大学は、器具を問わない一般的な目安として、観葉植物は12〜24インチ(約30〜61cm)、花の咲く観葉植物は6〜12インチ(約15〜30cm)を挙げています[4]。
ただし、器具の強さで適した距離は変わります。そこで、製品のPPFDから距離を逆算します。
ここは当サイトの推定です。

狙う区分(PPFD) OHMクリップ式の距離(推定) 集光型E26電球の距離(推定)
低光量(50〜150) 約9〜20cm 約85〜185cm以上
中光量(150〜250) 約5.5〜9cm 約65〜105cm以上
高光量(250〜450) 約3〜5.5cm 約50〜80cm以上
推定の前提
・OHM:公式の測定点(2.5・5・10・20cm、100%点灯時)[1]の間を、距離のべき乗で結んで補間した値です。メーカー推奨の5〜10cmは、公式値で約130〜280にあたります[1]。
・集光型E26電球:BRIM COSMO(40cmで1,064)とImpremade(40cmで702)の値から、逆二乗則で外側へ延ばしました。範囲は2製品をまとめた値で、光の中心点の話です。光源に近い領域では、実際は計算より明るい側にずれるため、「以上」と書いています。
・どちらも、調光、反射板やレンズの有無、個体差で変わります。実測には光量子計(PPFDメーター)が必要です。

集光型は、40cmの時点で702〜1,064と、ミネソタ大学の高光量の上限450を超えています。
メーカー自身も、観葉植物は10〜500程度、多肉植物は500以上と説明しています(根拠の記載はありません)[14]。
BRIM COSMOの反射板とレンズは取り外せますが[15]、外した場合のPPFDは、公表値では確認できませんでした。

点灯時間もあわせて決める

PPFDは光の「強さ」で、植物が1日に受ける量は、強さ×時間です。
1日の積算量(DLI)は、PPFD×3600×点灯時間÷10⁶で、単位はmol/m²/日です[5]。
たとえばOHMの10cm(約130)を12時間なら、約5.6mol/m²/日です(計算)。

点灯時間は、ミネソタ大学が観葉植物で12〜14時間[4]、イリノイ大学が低光量の場合に14〜16時間で足りるとし、16時間を超えないよう示しています[13]。
OHMのタイマーは8・12・16時間から選べます[1]。
ただし、光を強くすることと、点灯時間を延ばすことは、同じ効果とは限りません。
論文では、光を強めると、つる性の植物で茎が伸びて姿が変わると報告されています[5]。
今の置き場所の明るさを確かめるには、置き場所の記事の診断フローも使えます。

デスク特有の注意点

まぶしさ・映り込み

厚生労働省のパンフレットは、明暗の対照が著しくない室内照明にすること、間接照明がグレア防止に効果的なこと、ディスプレイと書類で明るさが著しく異ならないようにすること、机上の照度は300ルクス以上が目安であることを示しています[6][21]。

一方、集光型の育成ライトは、40cmの中心点で約4万〜6万lx(Impremade 42,800、BRIM 64,500)で、机上の目安300lxの約143〜215倍です(計算)[2][3][21]。
OHMでも、直下10cmで約8,100lx、20cmで約3,200lx(約11倍)です[1]。
ミネソタ大学も、LEDの欠点として、明るい光が気になる場合があることを挙げています[4]。
光源が視界やモニターに映り込まない向きと位置を、先に決めてください。

作業用デスクライトとの色温度の違い

BRIM COSMO 22Wは5,800Kと4,000Kの設定があり[2]、Impremade 24Wは5,700Kです[3]。
OHMは「白色の光」とされていますが、色温度の数値は販売ページで確認できませんでした[1]。
手元のデスクライトと色が違って見えることがあります。
ただ、同じ光の部屋にしばらくいると、光が白く見えてくる「色順応」もあります[16]。

発熱と至近距離

Impremadeのページには、LED素子の熱を逃がすため、ヒートシンクの温度が高くなると書かれています[3]。光が強すぎると、葉が焼けたり色が抜けたりすることもあります[4]。
OHMの使用温度範囲は-10〜40℃、推奨植栽環境は温度18〜28℃・湿度50〜60%(植物によって異なる)です[1]。
2.5cmの値も公式に載っていますが、メーカー推奨の照射距離は5〜10cmです[1]。

クリップの取り付け厚と消費電力

OHMのクリップ取付可能厚は10mm以上25mm以下、本体質量は約390gです[1]。
天板の縁の厚みを測ってから選んでください。
消費電力は、販売ページの表記でOHMが8.5W[1]、BRIM COSMO 22Wが22W[2]、Impremade 24Wが24Wです[3]。
100V換算(W÷100)で、約0.09A・0.22A・0.24Aの計算です。
ほかの機器と合わせた容量は、デスク周りの電源容量チェッカーで確かめられます。

育成ライトはデスクライトの代わりになるか

数値で見るかぎり、兼用は条件がそろったときだけです。観点ごとに見ていきます。

観点 机上の目安(出典) 育成ライト側で確認すること
明るさ 机上300ルクス以上が目安[21]。OHMの一般的なLEDクリップライトは、直下30cmで約1,800lx[17] 育成ライトのlxは「直下の中心点」の値。OHMの植物用は10cmで約8,100lx、20cmで約3,200lx[1]。机上の広い範囲が適した明るさになるかは別問題
まぶしさ 明暗の対照が著しくない照明[6] 集光型は中心が机上の目安の100倍超。視界やモニターに入る配置は避ける
色の見え方 Ra80未満は、仕事や長く過ごす室内では使わないことが望ましい[16] OHM Ra95[1]、BRIM Ra97[2]、Impremade Ra98[3](公称値)。数値の上では満たしています
点灯時間 作業している時間だけ点ければ足ります 植物は12〜14時間が目安[4]。兼用だと、作業しない時間も点灯し、作業中は消せません

当サイトでは、植物のいる場所を照らす育成ライトと、手元を照らすデスクライトは、別々にするほうが無理がないと考えています。
兼用を試すなら、調光できるクリップ式を使い、机上で実際に照度を測り、部屋の明かりも併用してください。
lx・K・Raの読み方は、デスクライトの明るさ(lx)・色温度(K)・演色性(Ra)の見方にまとめています。

選ぶときのチェックリスト

買う前に、スクリーンショットや印刷で確認できるようにまとめました。

植物育成ライト選びチェックリスト
☐ 置く植物の光の区分(低・中・高)を決めた[4]
☐ PPFDに「測定距離」と「測った位置」が書かれている
☐ 比べる製品を、同じ距離の値にそろえた(換算した値は推定として扱った)
☐ 照度しかない製品は、係数0.0137〜0.0185の幅で見た[5][9]
☐ レンズの有無と照射角を確認し、PPFDが中心1点の値かを確かめた[7]
☐ 置きたい距離で、狙う区分のPPFDに届きそうか見積もった
☐ 調光とタイマー(8・12・16時間など)がある[1]
☐ 色温度とRaを確認した
☐ クリップ取付可能厚(OHMは10〜25mm)と、天板の厚みを測った[1]
☐ 消費電力を、電源タップの容量に足した
☐ 光源が視界やモニターに映り込まない配置にできる
☐ 取扱説明書で、設置条件と可燃物との距離を確認した

安全のための注意

取扱説明書とメーカーの案内が最優先です
・光源を直視しない。照明器具の取扱説明書には、長時間直視すると目を痛める原因になる、との注意の例があります[18]。LED植物育成ライトも、光の安全性はEN 62471で確認されるとされ、強い光源を近くで長く見ることは避けるよう示されています[20]。
・点灯中と消灯直後は高温になる器具があります。素手で触らないでください[18][3]。
・紙・布・カーテンなどの可燃物は、器具の指定距離より近づけない。たとえばLIXILのLED照明では、可燃物との近接限度が10cmとされています[19]。育成ライトは、各製品の取扱説明書の指定に従ってください。
・器具の近くに、ストーブなどの熱器具を置かない[18]。
・水やりや霧吹きの水が、電源まわりにかからない配置にする(詳しくは置き場所の記事)。
・ペットや子どもが、コード・アーム・熱くなる部分に触れない位置に置く(一般的な注意で、出典はありません)。

植物そのものの毒性や、ペットへの影響は、この記事では扱っていません。
デスク周りの観葉植物・雑貨・収納をまとめて見たいときは、デスク周りの選び方ガイドからどうぞ。

よくある質問

Q
植物育成ライトは、何cm離せばいいですか?
A

製品の測定距離とPPFDで決まり、一律の数字はありません。OHMのクリップ式は、メーカー推奨が5〜10cmです[1]。ミネソタ大学の区分で、低光量の植物なら約9〜20cm、中光量なら約5.5〜9cmが目安です(当サイトの推定)。集光型のE26電球は、40cmの時点で高光量域を超えるため、約50cm以上離す計算になります(推定)。

Q
PPFDだけ見れば、製品を比べられますか?
A

PPFDだけでは足りません。測定距離、測った位置、照射の広がりを合わせて見ます。PPFDは測った1点の値で、照射は均一ではないためです[7]。さらに、1日に何時間点けるかでも、植物が受ける量は変わります[5]。

Q
ルクス(lx)しか書いていない製品は、どう見ればいいですか?
A

白色LEDなら、0.0137〜0.0185程度の係数をlxに掛けて、PPFDの目安にできます[5][9]。500lxなら約7〜9μmol/m²/sです。係数は光源のスペクトルで変わるため、あくまで目安です[8]。測定距離が書かれているかも、あわせて確認してください。

Q
育成ライトは、デスクライトの代わりに使えますか?
A

演色性の数値だけを見れば満たす製品もありますが、まぶしさと点灯時間が合いにくいため、当サイトでは別々を基本と考えています。机上は300ルクス以上が目安で[21]、明暗の対照が著しくない照明が求められます[6]。集光型は、中心の照度が机上の目安の100倍を超えます。

Q
1日に何時間、点灯させればいいですか?
A

ミネソタ大学は、観葉植物で12〜14時間としています[4]。イリノイ大学は、低光量の場合は14〜16時間で足り、16時間を超えないよう示しています[13]。OHMのタイマーは8・12・16時間から選べます[1]。植物の種類と置き場所で変わるので、育て方の表示も確認してください。

参考資料

数値は、2026年10月13日時点で確認した公式ページ・販売ページの記載です。
価格や在庫は変わるため、本文では扱っていません。
[1][3]は販売店ページに掲載された仕様で、メーカーの公式ページは確認できていません。

  1. オーム電機「植物育成ライト クリップ式 TT-YG03N1A-W(06-5239)」仕様(au PAY マーケット・ホームセンターブリコ掲載):https://wowma.jp/item/731414199
  2. BRIM「COSMO 22W」製品情報(BRIM公式サイト):https://brimtokyo.jp/product
  3. Impremade「24W 植物育成ライト 照射角度36°」(au PAY マーケット・BERU掲載):https://wowma.jp/item/724184060
  4. University of Minnesota Extension「Lighting for indoor plants and starting seeds」:https://extension.umn.edu/planting-and-growing-guides/lighting-indoor-plants
  5. Sugano, S., Ishii, M., Tanabe, S.(2024)“Adaptation of indoor ornamental plants to various lighting levels in growth chambers simulating workplace environments.” Scientific Reports 14, 17424:https://www.nature.com/articles/s41598-024-67877-y
  6. 厚生労働省パンフレット「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」:https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000861747.pdf
  7. GOSSEN Foto- und Lichtmesstechnik「Horticulture Lighting Metrics 1」:https://www.gossen-photo.de/wp-content/uploads/2018/11/Horticulture-Lighting-Metrics-1.pdf
  8. 愛知県農業総合試験場「LEDを利用したイチゴの電照マニュアル」(2013年):https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/515328.pdf
  9. Mars Hydro「How to Convert Lux to PPFD」(メーカーの解説記事):https://www.mars-hydro.com/info/post/how-to-convert-lux-to-ppfd
  10. Sharakshane, A.(2018)“An easy estimate of the PFDD for a plant illuminated with white LEDs: 1000 lx = 15 μmol/s/m²” bioRxiv(プレプリント・査読前):https://www.biorxiv.org/content/10.1101/289280
  11. Lumistrips「LED Grow Lights for Vertical Farms: Module Design Considerations」(LEDモジュールメーカーの技術ブログ):https://us.lumistrips.com/lumistrips-blog/led-grow-lights-for-vertical-farms-module-design/
  12. University of Missouri Extension「Lighting Indoor Houseplants(G6515)」:https://extension.missouri.edu/publications/g6515
  13. Illinois Extension「Lighting(Houseplants)」:https://extension.illinois.edu/houseplants/lighting
  14. BRIM COSMO 22W 商品ページ(Amazon.co.jp):https://www.amazon.co.jp/dp/B0CMHNDH6Y
  15. BRIM公式店 COSMO 商品ページ(楽天市場):https://item.rakuten.co.jp/brimtokyo/cosmo/
  16. パナソニック「光源の光色と演色性」照明設計資料:https://www2.panasonic.biz/jp/lighting/plam/manual/basic/light-color-rendering/
  17. オーム電機「LEDクリップライト 昼白色」(サンドラッグ掲載・JAN 4971275609822):https://sundrug-online.com/en/products/4971275609822
  18. 三菱電機「LED非常用照明器具」取扱説明書(照明器具の取扱説明書の例):https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/ldg/wink/ssl/wink_doc/m_contents/wink/SHO_IB/e771z718g01.pdf
  19. LIXIL LED照明器具の取付説明書(可燃物との近接限度の記載例):https://assets.lixil.com/content/dam/lixil-assets/manual/oldext/201704/E43804A.pdf
  20. HortiDaily「The effect of LED grow lights on human health」(園芸業界の専門メディア):https://www.hortidaily.com/article/6032458/the-effect-of-led-grow-lights-on-human-health/
  21. 厚生労働省「自宅等でテレワークを行う際の作業環境の整備について」(机上300ルクス以上の目安):https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000999963.pdf

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